2019年4月19日 (金)

横浪半島ライトトラップ 20190409

こちらも11日後に同じ場所に行ってライトトラップしてみました。

蛾の顔ぶれはいくらか入れ替わっていましたが、気温などの気象条件ははあまり変わらないのに飛来は35種で何故かここでは増えることはありません。

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局地的で非常にまれとされているアヤコバネナミシャク

ここではこの季節にぼつぼつ見られます。

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最初は普通種のアヤホソコヤガと思いましたが、撮影してカメラのモニターで確認すると初見で違っています。

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前翅前縁にある白と黒の縞模様は頭部ともつながっています。

このような特徴をもつコヤガは図鑑では見たことありません。

新発見かも・・・・・?

しかし、帰宅してWebで調べるとHP「みんなで作る日本産蛾類図鑑」では未同定の形で他の地でも見つかっていることがわかりました。

未発表らしく、学名や種名はまだついていないようです。

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ニシキキンウワバ

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少ないタテシマノメイガ

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マルバスジマダラメイガ

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何だろうと思いましたがハスオビヒメハマキのようです。

ハスオビヒメハマキは変異が大きくてこのような模様は同定しづらいです。

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少ないイッシキヒメハマキ

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Lobesia sp.

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ジュウジアトキリゴミムシ

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春に発生するコブヒゲカスミカメ

 

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2019年4月12日 (金)

高知市鏡ライトトラップ 20190407

11日ぶりにまた同じ場所に行ってみました。

蛾はかなり増えて98種を確認できました。

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モンウスギヌカギバ

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カワムラトガリバ

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スカシヒメアオシャク

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キイロエダシャク

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カギモンキリガ

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アカスジアオリンガ

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シロスジトモエが8頭も飛来しました。

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ツマムラサキアツバ

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ナンキシマアツバ

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オビマダラアツバ

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少ないキンスジアツバ

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変異の大きいヨコヒダハマキ

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2019年4月 5日 (金)

横浪半島ライトトラップ 20190329

春の2回目のライトトラップは、横浪半島のいつもの場所に行ってみました。

蛾は35種が確認できました。

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アカモンコナミシャク

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ヘリスジナミシャク

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春に発生するノヒラトビモンシャチホコ

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フタモンコブガ

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プライヤハマキ

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ミダレモンヒメハマキ

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マダラスキバホメハマキ

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フタボシヒメハマキ

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不明ヒメハマキ

以前ここで6月にも見ています。

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シロモンクロシンクイ?

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初見のヨツアシホソガ

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クロヒメクビボソジョウカイ

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2019年3月30日 (土)

高知市鏡ライトトラップ20190327

2ヶ月以上間があいてしまいましたが、やっと久しぶりにライトトラップに出かけました。

飛来した虫は例年と同じ見慣れた顔ぶればかりでしたが、元気に飛びまわる春の蛾たちに会えてすがすがしい気分に浸ることができました。

日頃たまったストレス解消にはこれが一番です。

この夜は39種の蛾を確認できました。

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ヤクシマフトスジエダシャク♂

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イボタガ

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春に発生する大きなオオシモフリスズメは9頭も飛来しました。

何度見てもその姿は迫力があります。

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こうなると普通種のハネナガブドウスズメは目立ちません。

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カギモンヤガ

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個体変異の大きいケンモンキリガ

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美しいマツキリガ

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チャマダラキリガのこのような黒化型は少ないです。

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ウスグロクチバ

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コナガ

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ヒメツチハンミョウ

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2019年3月23日 (土)

昆虫標本展示会

(故)河上友三さんの残した多数の昆虫標本箱が高知市のオーテピア5階 高知みらい科学館に寄贈されて約一ヶ月、やっとそこそこ科別に分けての標本整理が完了しました。
そこで、これを機会に他の昆虫標本も併せて広く一般の方々にも紹介しようと、子供たちの春休みの期間に合わせて昆虫標本展を開催することになりました。
期間は3月21日(木)~4月7日(日)です。
昨日さっそく見に行ってきましたのでいくつか紹介します。
残念ながら展示館の照明のため標本箱のガラスが光って画像が見えづらくなりましたが、いくらかでも展示会の雰囲気を知っていただけたらと思います。
展示スペースの都合で在庫の一部しか展示できていませんが、興味ある方は高知みらい科学館に見学においでください。
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入口の看板
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蛾屋の河上さんが足摺岬で発見した新種アシズリエダシャク
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こちらも河上さんが新種発見したナンゴクハスオビキエダシャク
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小型のアオシャクのなかま
緑の葉に擬態しています。
ルーペがついていて細かいところまで拡大観察できるようにしています。
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カレハガ科
枯れ葉に擬態しています。
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ヤママユガ科
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スズメガ科
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こちらはスズメガ科で国内最大のオオシモフリスズメ
年1回、春の今頃に低山地で発生します。
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こちらは人気のあるヤガ科のキシタバ(カトカラ)のなかま
蛾のほかの昆虫も展示しています。
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美しく光る外国の蝶モルフォチョウ
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これはすべてサツマシジミ
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日本に飛来する迷蝶リュウキュウムラサキの違い
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外国のいろいろなカブトムシ
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日本の甲虫いろいろ
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カミキリムシのなかま

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2019年3月21日 (木)

西表島の未同定ハマキガ11種

今回は昨年4月に西表島で見つけたものの同定できず保留にしているハマキガを紹介します。
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最初は一番目立つ未同定ハマキ1
日本産蛾類標準図鑑を見ても似た種は見つかりません。
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未同定ハマキ2
これは翅の表面に凹凸があり、筋模様があることから素人考えではマダラハマキのなかまと思います。
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こちらも明るい色合いの同種でしょう。
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未同定ヒメハマキ3
これは外観がよく似た種が多いので正確には交尾器を調べないと正確には同定できないでしょう。
八重山諸島では普通に見られます。
カンコヒメハマキあたりでしょうか?
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未同定ヒメハマキ4
前翅に黒紋をもつ特徴などからRhopobota sp.あたりでしょうか?
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未同定ヒメハマキ5
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これも同種でしょう。
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これも同種と思われます。
数個体飛来しました。
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未同定ヒメハマキ6
翅頂がカギ状に尖っています。
模様は残念ながら擦れてはっきりしません。
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未同定ヒメハマキ7
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未同定ヒメハマキ8
こちらも擦れて翅の模様がはっきりしません。
前翅後縁近くに黒い三角紋が見られることからマダラスキバヒメハマキあたりでしょうか?
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未同定ヒメハマキ9
前翅側縁に橙色の縁毛が見られますが翅の模様ははっきりしません。
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未同定ヒメハマキ10
翅が擦れて模様がわからなくなっています。
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未同定ホソハマキ11
これも色模様の似た種が多いので外観だけでは正確に同定できません。
一番当てはまりそうなのはブドウホソハマキあたりですが、この属Eupoecilia sp.は全種西表島は分布域に含まれていません。

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2019年3月15日 (金)

西表島の未同定メイガ11種

今回は昨年西表島で見つけたものの同定できないメイガを紹介します。

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前翅が少し黄色がかった白いツトガ

撮影後直後に逃げられて採集できませんでした。

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ノメイガの一種1(前翅長8mm)

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ノメイガの一種2

こちらも撮影直後に逃げられて採集できませんでした。

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メイガの一種3(前翅長8mm)

今回の調査では3頭採集しました。

これまでの調査では八重山諸島の石垣島や与那国島でいくつか採集しているので、少ないものの希というほどではないようです。

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ツヅリガの一種(前翅長18mm)

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同種と思われる色の薄いツヅリガの一種(前翅長17mm)

日本産蛾類標準図鑑を見るとアカフツヅリガに似ているようです。

しかし、分布しているのは北海道から屋久島で、国外は朝鮮半島南部と中国(上海)となってています。

西表島と屋久島の間にある奄美大島や沖縄島では見つからず、跳び離れた西表島にいるのは違和感がありますが、現時点では迷うものの一応アカフツヅリガと仮同定しておきましょう。

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シマメイガの一種(前翅長8mm)

すぐに思い当たる、似ているのはギンモンシマメイガです。

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これは比較のための高知県産ギンモンシマメイガ

ギンモンシマメイガの分布は図鑑によると北海道から屋久島まで、国外では台湾、朝鮮半島南部、中国、ネパール、インド、ロシア東南部~ヨーロッパとかなり広範囲ですが、これまで沖縄では見つかっていないようで分布に含まれていません。

図鑑ではギンモンシマメイガは前翅中央部は橙黄色を帯びるということですが、この西表島産の個体は帯びていません。

また、よく見ると2つの白紋の間に黒点が見られますが、ギンモンシマメイガはどれを見ても黒点はありません。

ということから同属で別種の可能性が考えられますがいかがでしょう。

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シマメイガの一種1(前翅長9mm)

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こちらも西表島で見つけたシマメイガの一種2(前翅長8mm)

図鑑で似ているのはマエモンシマメイガですが、分布が北海道から屋久島までで、沖縄県ではこれまで見つかっていませんが、国外では台湾にも分布しているので、いても疑問ではなく、一応マエモンシマメイガと仮同定しておきます。

色模様のパターンが本土産とは少し異なりますが、これは別亜種のレベルの違いかもしれません。

上のシマメイガの一種1はこれの変異個体と考えてよいでしょうか。

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これは比較のための高知県産マエモンシマメイガ

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マダラメイガの一種1(前翅長8mm)

マダラメイガのなかまでこのような色模様をもつものは似た種が多く外観での同定は困難です。

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マダラメイガの一種2(前翅長9mm)

沖縄島のみの分布になっていますがジャスミンマダラメイガあたりでしょうか?

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不明マダラメイガ3

これは撮影直後に逃げられて採集できていません。

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2019年3月10日 (日)

西表島の未同定コヤガ3種

前回、西表島のフトスジエダシャクのなかまの分布調査の結果について紹介しました。

その流れに乗って、昨年西表島に行って蛾を見つけたものの自力では同定できず保留にしているヤガ科のコヤガを紹介してみます。

まず最初は、

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西表島産 未同定エグリコヤガ1(開張13mm)

色や翅形がよく似たコヤガといえば、北海道から九州にかけて分布するシロエグリコヤガが存在します。

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高知県産 シロエグリコヤガ

しかし、翅の模様は全く異なりこれとは別種であることは明らかです。

とりあえず、Holocryptis sp.(エグリコヤガの一種)としておきます。

続いて2番目に紹介するのは、

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西表島産 未同定コヤガ2(開張15mm)

色や翅形が最も似たコヤガでは、あまり似ていませんがシラホシコヤガあたりでしょうか。

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高知県産 シラホシコヤガ

ということでかなり無理がありますが、Enispa sp.といったところでしょうか。

それともCorgatha sp.(シマコヤガの一種)?

3番目に紹介するのは、

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西表島産 未同定コヤガ3(開張16mm)

シマコヤガのなかまにやや似ています。

ということで、とりあえずこちらはCorgatha sp.(シマコヤガの一種)としておきます。

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沖縄には本土では見られないコヤガがたくさんいます。

一度行っただけなのに日本産蛾類図鑑に載っていないコヤガが3種も見つかるなんて!!!!(もしかしたら見落としているかも?)

これらは新種あるいは日本初記録の可能性があると思われますが、

これ以上は私の素人知識では何ともならなく、このまま眠らせるのも忍びず、せめてこのブログで広く紹介することにしました。

蛾の専門機関になる日本蛾類学会の機関誌あたりで公式発表できればよいのですが・・・

種名が確定しないままでは発表は不可能です。

もし、これらのコヤガについてご存じの方がおいでましたらご教示いただけると幸いです。

このほか、昨年すでに紹介したものと重なるものもあると思いますが、西表島で見つけた未同定のメイガやハマキガ、キバガを順次紹介してみます。

小さな蛾については沖縄で採集する人がほとんどいないので、これまで見過ごされてきたのかもしれません。

それにしても沖縄は新発見の蛾が多いすごいところで、何度訪れても魅力満載です。

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2019年3月 1日 (金)

西表島のフトスジエダシャク(Cleora)

昨年、このブログで沖縄八重山諸島の西表島に5回目となる遠征をしたことを報告しました。

西表島ではこれまで幾度もライトトラップを行い、そこそこの採集はできたことと、不具合だらけの老体の事情も重なり、意欲はつきないけれど身体を大事にもうやめておいた方がいいと自重、おさえていました。

その思いを大きく変えたものは、2016年に発行された誘蛾燈No.224で、「石垣島で採集された日本未記録のエダシャク:Cleora alienaria (Waiker)」の報文を見たショックでした。

フトスジエダシャクのなかまは蛾類標準図鑑によるとそれまで国内には4種知られていて、

① フトスジエダシャク Cleora repulsaria 本州(宮城県以南)~南西諸島に分布

② リュウキュウフトスジエダシャク C. injectaria 本州(三重県以西)~南西諸島に分布

③ ヤクシマフトスジエダシャク C. minutaria 本州(三重県以西)~南西諸島に分布

④ オガサワラフトスジエダシャク C. ogasawarensis 小笠原諸島に分布

で、一見地味ながらどれもよく似ています。

④は小笠原諸島だけなので除くと、四国には①②③が分布していてどれもこれまでかなりの数が採集できています。

なので、これまで沖縄の各地に行ってもあまり興味なく、見つけてもほとんどスルー状態で採集もあまりしていなかったので、まだ別種がいたのかと驚いたわけです。

新たに見つかった種はヤエヤマフトスジエダシャクと和名がつけられました。

八重山諸島では定着しているのか、それとも南方から飛来した偶産なのか?

自分の目でぜひ調べてみたい意欲が沸き、再び出向くことを決めました。

調査場所としては石垣島より自然の多く残されている西表島が好きなので、そちらに行って2頭目の記録となるヤエヤマフトスジエダシャクを探してみることが大きなねらいです。

台湾にはよく似た近縁の C. fraterna もいて、それが新たに見つかる可能性もあります。

また並行して残りの3種がどのような数の割合で生息しているかも調査することにしました。

01cleora_sp

この2018年4月の4回のライトトラップで飛来した個体はすべて採集し、Cleoraは全部でこの140頭で、帰宅してからの展翅作業がたいへんでした。

その内訳は、

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フトスジエダシャク

左が雄、右が雌で、Cleoraは触角の違いで簡単に雌雄の判別ができます。

全140頭中、フトスジエダシャクはわずかこの1♂1♀だけでした。

かなり少ないようです。

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リュウキュウフトスジエダシャク♂

雄はこの16頭を採集しました。

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リュウキュウフトスジエダシャク♀

雌はこの9頭を採集しました。

見比べてわかるようにかなり個体変異があります。

わかりやすく生態写真で拡大すると、

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標準的な模様のリュウキュウフトスジエダシャク♂

(高知県で見られる個体はすべてこのような模様をしていて、何故かほとんど変異はありません。)

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まだら模様のリュウキュウフトスジエダシャク♀

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黒い紋が現れたリュウキュウフトスジエダシャク♀

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黒帯の現れたリュウキュウフトスジエダシャク♀

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暗い色合いのリュウキュウフトスジエダシャク♂

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全体が明るく灰色がかったリュウキュウフトスジエダシャク♀

などさまざまです。

リュウキュウフトスジエダシャクは個体変異が大きいですが、見慣れると他よりやや小型で後翅の外横線が「く」の字形に折れ曲がったことで判別できます。

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残った113頭は調べましたが自分の眼力では何なのか同定できません。

高知県で見慣れたヤクシマフトスジエダシャクとはどれもかなり違って見えます。

そこで、お手数をおかけしてとても恐縮でしたが思い切って新潟県のR.S.博士にお願いすることにし、この標本をすべてお送りして同定していただきました。

数日後に教えていただいた同定の結果、残りはすべてヤクシマフトスジエダシャクということでした。

以上、これらをまとめてわかった生息割合は、

フトスジエダシャク(1♂1♀) 1.4%

リュウキュウフトスジエダシャク(16♂9♀) 17.9%

ヤクシマフトスジエダシャク(53♂60♀) 80.7%

です。

この結果割合は4月の限られた場所でのわずか4夜の調査なので、西表島全体としてはまだまだ正確とはいえません。

しかし、これまでライトトラップで観察してきた記憶と比べても数字までは出していませんが大差ないように感じられました。

雌雄での灯火に飛来する割合も大差ないようです。

今回の西表島調査では残念ながら日本で2頭目となるヤエヤマフトスジエダシャクは見つけることができませんでした。

偶産種なのかもしれません。

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ついでに標準的な模様の個体でヤクシマフトスジエダシャクの西表島産と高知県産の比較をしてみましょう。

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西表島産ヤクシマフトスジエダシャク♂

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高知県産ヤクシマフトスジエダシャク♂

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西表島産ヤクシマフトスジエダシャク♀

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高知県産ヤクシマフトスジエダシャク♀

これらを見比べてはっきりわかるように高知県産は黒っぽく、八重山産は明るい色合いをしていて、個体変異はあるものの一目瞭然でどちら産の個体か見分けることができます。

なので交尾器の形状に違いがほとんどなくても将来は亜種に分かれる可能性もあると思われます。

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2019年2月17日 (日)

昆虫標本の整理

昆虫研究でとても尊敬していた虫仲間である高知市の河上友三さんが昨年の夏81歳でお亡くなりになりました。

長年にわたり集めた四国の昆虫標本は蛾を主に2万点?で、標本箱は正確に数えていませんが蛾が250箱ほど、蝶が50箱、蜂やアブが100箱ほど、その他の昆虫が50箱近くと標本箱タンスが16残され、ご家族の寄贈希望により移送されることになりました。

高知昆虫研究会の仲間で話し合った結果、蜂やアブのなかまの標本のほとんどが愛媛大学に、あとの標本は昨年開館したばかりの高知市の図書館オーテピアの5階にある高知みらい科学館に寄贈保管されました。

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しばらくこのブログの更新ができませんでしたが、この間これらの移送作業や標本箱、標本の整理作業に毎日追われていて今後もしばらく続きそうです。

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高知みらい科学館の展示室には少しですが昆虫標本も展示していて、知らないうちにどこでどうなったのか私の採集作成したラベルのついたベニシタバの標本があり驚きました。

それにしても何故熊の身体の下に目立たなく展示してあるのか不思議です。

展示スペースが足りなくなり、やむなくということでしょうか?

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昆虫標本はこの収蔵庫に収蔵されましたが、近年採集した標本については残念ながら整理できてなく、一つの標本箱に蛾や蝶やその他の昆虫が雑多につめ込められており、2人で現在それらを仲間別に分けて保管する作業をしています。

河上さんは、2001年に足摺岬で発見した新種アシズリエダシャクを発表し学名にKawakamiの表記が含まれています。

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Megabiston ashizuriensis Sato & Kawakami,2001

こちらが河上さんが足摺岬で採集したアシズリエダシャク(左♀,右♂)

また、その後高知県で発見したナンゴクハスオビキエダシャクも新種発表しています。

Photo_2
Scardamia xylosmaria Sato. Fu & Kawakami,2011

こちらがナンゴクハスオビキエダシャク(左♀,右♂)

蛾については科別に分けて整理中で、これらの一部を今回紹介します。

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シャクガのなかま(右はハスオビトガリシャク)

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シャクガのなかま(左はタケウチエダシャク)

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上がフジキオビで、下の中央がフチグロトゲエダシャク

双方とも私は四国ではまだ出会ったことはなく、こんなにもいたのか驚きです。

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四国のムラサキシタバはとても珍しいですが、何とまだ別の箱にも入っています。

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左は偶産蛾のオオルリオビクチバ、右はツキワクチバです。

中央付近のキオビアシブトクチバだけは沖縄産で、残りが四国産のようです。

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中央上の偶産蛾キマエコノハも高知県内でたくさん採集しています。

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これらは一見蜂に見えますが、蜂に擬態した蛾スカシバガの仲間です。

四国未記録種もたくさんあります。

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蝶の標本

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こちらも蝶の標本

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蜂やアブの標本作製中のもの

こんな展翅展足状態のものもたくさん残されています。

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ハチやアブの標本

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このような蜂やアブの詰まった標本箱を100箱も作成するとはものすごいことです。

標本はどれも完成度が高くて美しく、とてつもない努力がうかがわれます。

蜂やアブはまだ分類研究があまり進んでいない分野なので、これらの貴重な標本が埋もれることなく今後の研究にぜひ役だってほしいものです。

珍しい蛾の標本も中にたくさん含まれていますが、未発表と思われる種が多数見られるので、今後それらを私の方でいくつか自己判断で選び出し、まとめて代理で発表したいと考え現在標本整理作業と併せてデータを収集蓄積しているところです。

何しろ膨大な標本量なので、蛾については一段落するまで私一人ではこの作業が後何日かかるか見当がつきません。

残された河上さんの標本については地元の高知新聞で2月13日に掲載されましたが、これら標本の一部は3月21日~4月7日に一般向けにオーテピアで展示会を行う予定になっています。

興味ある方はお誘い合わせの上見学においでください。

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